ごあいさつ
1902年に、我が国初の官立高等農林学校として盛岡高等農林学校が設立されました。盛岡高等農林学校を前身とする岩手大学農学部は、2022年に創立120周年を迎えます。
盛岡高等農林学校の初代校長であった玉利喜造博士は、その開校式において、「東北は寒冷地であり、寒冷地相当の農業法を組織すべきであるが、従来の農業は関西や西南の温暖地方における農法に準拠しており、東北地方に適したものではなかった。これが東北農業の不振の原因である。本校は今後職員一同勉めて学生の養成にあたると共に、学術及び実業界において見るべき成績を挙げることを期待する」と述べました。「寒冷地農業の振興」、あるいは、「学問は実学なり」という盛岡高等農林学校創立時から脈々と継承されている岩手大学農学部の理念の源はここにあります。
玉利初代校長の植樹による2本の銀杏が、現在の農学部通用門の両脇で大木として成長している姿を見ると、多くの困難を乗り越え、120年の歴史と伝統を築き上げてこられた先人の努力と情熱に思いを馳せざるを得ません。
創立120周年を迎えるにあたり、岩手大学農学部は、その理念と伝統を継承すると共に、新しい時代の要請を取り入れながら、農学の総合力を結集して学生の教育と研究に邁進し、社会に貢献していく所存です。
皆様方の変わらぬご支援をお願い申し上げます。
農学部長伊藤 菊一
農学部120年のあゆみ
農学部のあゆみはこちらから https://www.agr.iwate-u.ac.jp/ayumi/
120周年ロゴマークについて
120周年ロゴマークの中央には、我が国最初の高等農林学校として、明治35年(1902)に創立された盛岡高等農林学校の本館(大正元(1912)年12月建造)を配置しました。本館は、昭和24年、学制改革により岩手大学発足後、大学本部として使われていましたが、昭和49年(1974)に本部が移転し、昭和52年(1977)同窓生等の寄金により改修が行われ,農業教育資料館として使用されています。その後平成6年(1994)、国の重要文化財に指定され、ほぼ設立当時の状態に大修復が行われ現在に至っています。この旧本館は、明治期の形を伝える国立専門学校の中心施設として現存する数少ない遺構の一つであり、我が国の学校建築の歴史を知る上で貴重な建物です。
ロゴマークの本館を中心とした4色の円は、盛岡高等農林学校創立時の3学科の色(農学科:黄、林学科:緑、獣医学科:赤)に海の色をイメージした薄い青色を加え、農学部の教育研究領域が水産にまで広がっていることを示しています。
120周年ロゴマーク
農学部創立120周年並びに北水会発足100周年記念式典・講演会・祝賀会
日時:令和4年7月1日(金) 13時30分から場所:盛岡市駅前北通「ホテルメトロポリタン盛岡ニューウイング」
17時~19時 祝賀会
農学みらい基金(北水会基金)
令和元年に農学部と岩手大学農学部同窓会・北水会により、岩手大学全体の「イーハトーブ基金」内の“特定基金”に、独自の窓口【農学部みらい基金(北水会基金)】を設置しました。農学部の研究成果の創出と学生教育の向上のため、皆様からのご支援をお願いいたします。
- ・寄付の使途に制約があるものの、ご寄付される法人・団体等は税(所得税、法人税及び個人住民税)の優遇措置を受けられます。
- ・寄付の申込・払込には郵便振替、銀行振込、クレジットカード決済などの方法があります。
- ・詳細は、岩手大学イーハトーブ基金ホームページをご覧願います。
岩手大学イーハートーブ基金ホームページはこちらから https://www.iwate-u.ac.jp/ihatovkikin/business-contents.html
岩手大学農学部同窓会・北水会のホームページはこちらから http://news7a1.atm.iwate-u.ac.jp/hokusuikai/index.html