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 応用生物化学科

【定員40名/4年制/コースなし】

  • Biological Chemistry
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アドミッションポリシー (入学者受入の方針)

応用生物化学科では、生命の現象、食品素材の特性、生物圏での物質の動きを理解するための基礎知識を化学的な視点から学習するとともに、それらに関連する実験技術を修得します。これらをもとに、微生物・動物・植物資源の有効利用や生物機能の応用についても学びます。

入学者に求める資質(求める学生像)
(知識・技能・理解・思考力・判断力・表現力)

  • 生命現象の解明と応用を学ぶに相応しい基礎学力を有する人
  • 食品素材特性の解明と応用を学ぶに相応しい基礎学力を有する人
  • 生物圏での物質の動きの解明と応用を学ぶに相応しい基礎学力を有する人
    (関心・意欲・態度・主体性・協働性)
  • 微生物や酵素の高度利用について専門的知識を修得する意欲のある人
  • 健康と食品機能について専門的知識を修得する意欲のある人
  • 食料生産と生物圏の化学的な解明について専門的知識を修得する意欲のある人
学科概要
化学と分子生物学的手法を用い、生命の現象、食品の機能解明と利用、食品の加工技術開発などを研究

応用生物化学科では、微生物、動物、植物、および食品の機能解明とそれらの利用と開発などの研究を通じた教育を行います。
「生態系から遺伝子まで」、「環境から食卓まで」の広い範囲を網羅し、国際的あるいは地域に根ざした卓越した基礎・応用研究を推進して社会の発展に貢献することを目指します。
これらの研究・教育活動により、グローバルかつローカルな視点と問題意識を持って活躍できる専門職業人の育成を行います。

学びの特色

1

「農芸化学」を母体とし、環境・食品・遺伝子などの幅広い領域をカバー。
「実学」を基本とする

日本農芸化学会(会員数約11,000名)は、かつて岩手大学(盛岡高等農林学校)でも教鞭をとり、オリザニン(ビタミンB1)を発見された鈴木梅太郎先生が設立した学会で、外国には無い日本独自の教育・研究分野です。宮澤賢治が卒業したことでも知られています。

2

応用生物化学科がターゲットとするものは「生物資源」

微生物、細胞、食材(食品)、植物、動物などあらゆる生物資源を扱い、生命・食糧・環境の「化学と生物」に関わる内容を基礎から応用まで幅広く研究します。

3

「化学と生物」に関する必修の実験を履修することで、
幅広い技術を身につけ、社会で生かす

実験科目は、「基礎化学実験」に加え、分析化学分野、食品化学分野、植物栄養学分野、食品化学工学分野などの領域の実験技術を学ぶ「応用生物化学実験I」、および生化学分野、栄養化学分野、微生物学分野、化学生物学分野、分子生物学分野などの領域の実験技術を学ぶ「応用生物化学実験II」です。

カリキュラム

※2023年度(令和5年度)入学生のカリキュラムです

  • 科目紹介
    植物ストレス応答学 〈3年後期〉

    発熱植物「ザゼンソウ」の実例を踏まえ、植物のストレス応答がどの様に起こっているのかを、代謝という全体の反応から、mRNAやタンパク質レベル、分子レベルのメカニズムへと迫ります。それにより「ストレス耐性植物」へと発展できるのです。

  • 分子生物学Ⅰ・Ⅱ 〈2年後期・3年前期〉

    分子生物学のセントラルドグマを理解し、遺伝暗号の解明、タンパク質合成機構、DNA複製機構、タンパク質発現制御などの基礎的生命現象に関して分子レベルで説明します。細菌、細胞、植物、動物全ての分子レベルの理解に関わります。

  • 遺伝子工学 〈3年前期〉

    遺伝子工学の発展で、有用タンパク質のデザインと生産、有用生物の改変が実用化され、遺伝子診断で人の病気や才能、作物と家畜の品種・産地推定も可能となってきました。本科目は遺伝子工学の基本原理と応用、その技術を用いるための倫理、法律について学びます。

  • 産業微生物学 〈3年後期〉

    微生物の産業利用(清酒、バイオ燃料、アミノ酸、抗生物質、酵素、環境浄化など)について、用いられる微生物と具体的利用方法について説明し、微生物を新規産業に利用するために必要な能力をかん養します。

卒業研究テーマ例 2020年度(令和2年度)~2021年度(令和3年度)の研究テーマです。
  • ゲノム編集によるイネ種子形成関連遺伝子の機能解析
  • バイオプラスチック合成能力を有するCobetia属細菌の遺伝子組換え法の確立
  • アロマデザイナーを用いたチョコレート香を特徴づける香気成分の探索
  • 無施肥圃場における黒ボク土のリン成分が作物の持続的栽培に及ぼす効果について
  • ザゼンソウの無益回路を構成するFructose-1,6-bisphosphataseに関する研究
  • 低塩/低糖質化した食品の製造に向けた3次元造形法の検討
  • 低タンパク質食により誘導される脂肪肝に対するリジン添加食の効果
  • 小胞体ストレス応答に対するチオール化合物の作用機構
  • 葉緑体型triosephosphate isomerase(TPI)の量的増強が高CO²条件でのイネの個体生育に及ぼす影響
  • タンパク質膜挿入に関与する糖脂質酵素MPIaseの化学合成標品を用いた構造と機能の解析
  • 乳がん細胞MDA-MB-231に中心体クラスタリング阻害を引き起こす物質KAAとvinblastine及びpaclitaxelとの併用効果
時間を忘れて大好きなネコの脂質代謝の研究に没頭しています

完全肉食のネコは、脂肪の多い食餌をとり続けても血中コレステロール値の上昇が起きません。これは生体内でコレステロール生合成に必要な原料を積極的に別の化合物に代謝して尿に排泄する経路が亢進しているからです。私は、ネコでだけこの経路が亢進する分子メカニズムの解明を目指しています。私の研究は、身近な動物の理解が深まるのはもちろんのこと、ヒトの脂質代謝異常を予防する研究にも繋がると期待しています。大好きなネコの謎を探究している時間はとても充実しており、日夜研究に励んでいます。

須賀絢香(すかあやか)さん
〈埼玉県本庄東高等学校出身〉
やりたいことに、きっと出会える

当学科では動植物・食品・微生物など、様々な事柄について学ぶことができます。どの分野も座学・実験が充実しており、自分の興味のある分野を見つけられます。私は、発熱植物ザゼンソウの発熱メカニズムについて研究を行っています。核酸やタンパク質といったあらゆる生物に共通の分子を鍵として、生命現象を理解しようとしている点に面白さを感じています。何かをとことん追求してみたいと考えていた私にとって、興味のあることを研究できる環境はかけがえのないものです。

門傳春菜(もんでんはるな)さん
〈盛岡白百合学園高等学校出身〉
進路・資格

【想定される進路】

食品・医薬品・肥料・農業・バイオ産業・環境分析関連企業  国家・地方公務員(化学職)  大学院進学

【取得可能な資格等】

高等学校教諭一種免許状(理科、農業)、食品衛生管理者(任用資格)、食品衛生監視員(任用資格)、環境衛生監視員、
甲種危険物取扱者(受験資格)、普及指導員(受験資格)

2020〜2021年度(令和2年度〜令和3年度)卒業生の進路実績

※円グラフの数字は人数を示しています ※円グラフは2021年度(令和3年度)のみの実績です

進路

【進学】岩手大学大学院、東北大学大学院、北海道大学大学院、広島大学大学院

【公務員】農林水産省、文部科学省、岩手県、青森県、秋田県、宮城県、仙台市、岩手県公立学校

【民間企業】仙北西森林組合、みやぎ生活協同組合、日本中央競馬会(JRA)、(株)ミロク情報サービス、チトセ浜理薬品(株)、(株)東北銀行、フジ地中情報(株)、(株)船井総合研究所、(株)アップビート、(株)七十七銀行、プライフーズ(株)、(株)成城石井、銀河フーズ(株)、アイリスオーヤマ(株)、丸西産業(株)、NTTデータファイナンス・ソリューション(株)、JR東日本東北総合サービス(株)、(株)薬王堂、(株)北日本銀行、(株)マイナビ