研究室紹介
園芸学分野 果樹園芸学研究室(食料農学科)
リンゴなどの寒冷地で生産される果樹を研究材料に、果実の発育・成熟生理や形質転換に関する研究を通じて、おいしい果物を生産するための技術開発に貢献します。
- 所属教員
- 小森 貞男
- キーワード
- 果樹 植物 生命科学 生産技術 農業 食料・食品
研究内容
<葯培養>
リンゴは自家受粉ができないため、純系ホモ個体を得ることが困難な果樹です。このことは、リンゴの遺伝解析の問題点の一つです。そこで、葯培養や小胞子培養技術を開発して、完全ホモ個体を得ることでリンゴの育種・遺伝解析に貢献する研究をしています。
<形質転換>
リンゴの形質転換(=遺伝子組換え)を効率よく行えるようにすることは、リンゴ特有の遺伝子の機能を解析する上で重要です。リンゴの形質転換効率を向上させることで果樹育種に貢献します。
<開花年限の短縮・開花生理>
リンゴは播種してから花が咲くようになるまで、7~8年かかるため、新しい品種を登録するために20~30年かかることもあります。そこで、開花生理の研究・様々な開花促進方法の検討を通じて、リンゴを播種後2年で開花させる育苗方法の確立を行っています。
<果実肥大・変形果>
毎年生産されるリンゴの約2割が変形した果実(=変形果)と言われています。それらの果実は市場に出荷できないため、経営・流通上の問題となっています。なぜ果実が変形するのか? その原因を理解するためにリンゴの果実肥大の特徴を調査しています。