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研究室紹介

施設機能工学研究室(食料生産環境学科)

 食料を生産するためには田畑に安定して水を供給することが必要です.そのために,日本全国にダムやため池,水路などの農業水利施設が建設されてきましたが,建設費用が膨大であるのも事実です.経済的な農業生産のためには,今ある農業水利施設をできるだけ長い間大切に使い,その機能を最大限に発揮させる必要があります.そのことを踏まえて本研究室では,「経済的な食料生産のための水利施設の長寿命化」について研究しています.
 また,東北地方太平洋沿岸の多くの施設は,東日本大震災により大きな外力を経験し,津波による海水の浸漬により機能不全に陥りました.また,土壌中の塩分は作物の生育に悪影響を与える場合がありますが,海水の浸漬を受けた圃場やため池堤体においては土中の塩分濃度が上昇している状態になりました.このことから、「震災により被災した水利施設と農地の調査」にも取り組んでいます.

所属教員
山本 清仁    
キーワード
環境    

研究内容

(1) 劣化による施設材料の力学特性変化

 水利施設は土や岩石、コンクリートなどの材料により作られていますが,これら材料の劣化による力学特性変化を調べ,施設の経済的な維持管理のために,その知見を考慮した構造物の安定解析や補修計画を提案することを目指します.

 

(2) 農業水利施設の維持管理とその長期的効果

 水利施設を長期間機能させるためには日頃のメンテナンスが重要です.簡便で効果的な点検方法や,農地の機能的価値同定による維持管理効果の可視化,地域に維持管理を根付かせるシステムを考えます.

 

(3) 農業水利施設の調査における非破壊検査手法

 水利施設を補修・改修する場合,施設内部の現状を安価に簡便に調査することが,コストの削減につながります.ここでは,弾性波探査や電磁波探査,電気探査を用いて,ため池やダムの内部状況を簡便に推定する手法について調べます.

 

(4) 寒冷地における自然エネルギーを用いた地中蓄熱

 作物の生育に必要な温度環境を整えるときの熱源や農業機械の動力源に化石燃料が使われていますが,この消費を少しでも減らすために,地中に効率的に蓄熱する方法や,水や雪,地中の温度差を利用した発電方法について調べます.また,水利施設の凍結防止のために自然エネルギーを活用する方法について考えます.

卒業研究・修了研究テーマ例

           卒業研究

 

【平成27年度】

・劣化によるコンクリートのアコースティック・エミッション特性の変化

・盛土により復旧した津波被災水田における電気探査調査

・スマートフォンを用いた打撃音解析による施設材料と樹木の健全性評価

・電磁探査による広範囲における土壌イオン濃度の評価手法

 

【平成26年度】

・劣化による施設材料の力学定数及び弾性波特性の変化

・スマートフォンを用いた施設材料の劣化音波特性測定装置の開発

・電磁探査による水田と防潮林の地盤環境調査手法

・電気探査による水田と防潮林の地盤環境調査手法

 

【平成25年度】

・電磁探査を用いた地中の塩分濃度分布と地質分布の推定

・津波被害農地における電気探査による地中塩分濃度分布の評価

・弾性波探査を用いた水田の地下水位分布推定手法の研究

・AICを用いたコンクリートの弾性波速度測定手法の研究

 

【平成24年度】

・弾性波探査を用いた水田およびため池堤体の地下水位分布の推定

・津波被害を受けた水田およびため池堤体の塩分残留度評価

 

【平成23年度】

・スマートフォンを用いた打音法による簡便なコンクリート点検装置の開発

・弾性波によるため池堤体内の地下水位調査手法の研究

・電気探査を用いたため池堤体内における塩水分布の推定

 

【平成22年度】

・ペルチェ素子を用いた積雪による温度差発電の研究

・打音法によるコンクリートの簡便な劣化評価手法の研究

・衝撃弾性波によるコンクリートの劣化材料特性の評価

・3次元応答解析によるコンクリートの劣化材料特性の評価  

 

 

           修了研究

 

【平成27年度】

・電磁探査による土壌水イオン濃度分布の広域的評価手法の研究