植物生命科学科 第14回植物生命科学セミナーのご案内(8月6日)
2018.7.24
第14回植物生命科学セミナー
演題:昆虫に学ぶ性を決めるスイッチのしくみ
講師:鈴木雅京 准教授 (東京大学大学院 新領域創成科学研究科 先端生命科学専攻 資源生物制御学分野)
開催日時:2018年8月6日(月)16:30~17:30
開催場所:農学部1号館2階 1号会議室
内容:
昆虫を用いた研究は、あらゆる生物学分野において様々なブレイクスルーをもたらしてきた。たとえば男性の性がY染色体の
遺伝子により決まることをご存知だと思うが、このような性決定のメカニズムは、昆虫を用いた一連の研究により100年以上
も前に発見されたものである。
昆虫の性は、雄か雌かを決めるスイッチの役割を果たす遺伝子の切り換えによって決定される。その切り換え役を担う細胞内
のメカニズムが選択的スプライシングである。選択的スプライシングは、自己が雄であるか雌であるか、という情報に基づい
て適切に制御される。本セミナーでは、選択的スプライシングによるスイッチに焦点を当て、昆虫の性別がどのようにして決ま
るのか、そのメカニズムについて解説すると共に、昆虫の性決定機構にみられる驚くべき多様性と、一方でみられる共通性につ
いて紹介する。