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 食料生産環境学科

【定員60名/4年制】

農村地域デザイン学コース
食産業システム学コース
水産システム学コース

  • Food Production and Environmental Management
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アドミッションポリシー (入学者受入の方針)

食料生産環境学科では、農業の生産基盤の整備や生活環境の向上、農村の生態系、文化・景観の保全や災害に強い地域づくり、食を取り巻く環境の急速なグローバル化および農業就業人口の減少や高齢化に対応する食料生産技術の高度化、農産物の保存・加工・流通、6次産業化、農業経営の高度化、さらに持続可能な水産資源の管理や漁獲・増養殖、加工技術の改良と開発、グローバルな視野に立った新たな流通体系などの科学と技術を学びます。

入学者に求める資質(求める学生像)

  • 【農村地域デザイン学コース・食産業システム学コース】
    (知識・技能・理解・思考力・判断力・表現力)
  • 農業生産基盤の整備と農村環境の保全、地域振興に関して学ぶに相応しい基礎学力を有する人
  • 食料生産技術、農産物の保存・加工・流通、6次産業化、および農業経営に関する知識と技術の修得に相応しい基礎学力を有する人
    (関心・意欲・態度・主体性・協働性)
  • 農村地域の持続的発展のために、地域資源の適切な利用・管理と農村環境の保全、および地域振興について多面的に学ぶ意欲のある人
  • 食料生産環境の科学的な解明や、農作業の快適化と効率化、農産物の保全と流通システムの構築、農業廃棄物の有効利用に関する理論と技術を学ぶ意欲のある人
  • グローバル化に対応した農業経営の高度化、グリーンツーリズムや観光を含めた農業の6次産業化や農業情報の利活用について学ぶ意欲のある人
  • 【水産システム学コース】
    (知識・技能・理解・思考力・判断力・表現力)
  • 水産資源の管理・生産、その利活用、流通・販売に関する自然科学・社会科学の広い学問領域を学ぶに相応しい基礎学力を有する人
  • 日本と世界の水産業の持続的発展の問題解決に必要な基礎的な思考・判断力を有する人
    (関心・意欲・態度・主体性・協働性)
  • 三陸地域の社会と水産業に関心を持ち、東日本大震災からの復興と水産業の課題に取り組む意欲のある人
  • 日本と世界の水産業の持続的発展の諸課題に関心を持ち、問題解決に取り組む意欲のある人
  • 水産業に関わる専門家としての高い倫理観を持ち、真摯に責任をもって持続的水産業構築の諸課題について積極的に携わる態度を備えた人
学科概要
食料需給の視点から地域産業を支える人材を育成する3つのコース

食料生産環境学科は、グローバルな食料需給の視点から地域の特色ある農・水産業の持続性のある創生を担うための教育・研究を行います。広範な分野を扱うため、農村地域デザイン学コース、食産業システム学コース、そして水産システム学コースの3コース制とし、農村と食料生産基盤の建設とそれらの発展的更新、食料生産技術並びに流通システムの高度化、食産業の成長及び広範な海洋生物の生態と有益な利用方法に基づいて、岩手県の農業の成長産業化と三陸沿岸の水産システムの復興に資するため、それぞれの分野から地域的な課題について解決できる人材を育成していきます。

1

技術者としての専門性とコミュニケーション能力を身につけ、農業・農村を元気に

多くの公務員合格者を輩出してきた実績に基づいたカリキュラムを通じ、農業農村工学技術者を養成します。さらに実社会と関わるプログラムを修習することで高い専門性とコミュニケーションスキルを備えた地域を活性化する人材の養成を目指します。

2

食料・農業・環境を総合的に学び、日本農業の活性化に貢献

食をとりまく環境の高度なシステム化や次世代の農作物生産環境、6次産業化や農業経営管理などを学ぶことで、農業の成長産業化に必要なアカデミックスキルを養成し、日本農業を転換できるイノベーション力を有する技術者・研究者を育成します。

3

三陸や世界の水産業の持続的発展に貢献できる人材を育成

海洋資源管理・利用、増養殖、水産加工などの基礎的な分野から、流通、政策といった水産業に関わる社会科学的分野までを学ぶことで、全体を俯瞰できる視野を持ち、三陸水産業の復興と活性化、水産業の持続的発展に寄与できる人材を育成します。

進路・資格

【想定される進路】

農村地域デザイン学コース 建設・環境系企業  農業関連団体  国家・地方公務員(農業農村工学職)

食産業システム学コース 食品製造・流通・販売・農業生産資材・6次産業化関連企業  農業関連団体  国家・地方公務員(農業農村工学・農学職)

水産システム学コース 水産物加工・流通関連企業  水産関連団体  国家・地方公務員(水産職)

共通 大学院進学

【取得可能な資格等】

高等学校教諭一種免許状(理科、農業)、測量士補(申請資格)、普及指導員(受験資格)、造園施工管理技士(1級・2級)(申請資格)、
ビオトープ管理士(申請資格)、土木施工管理技士(1級・2級)(申請資格)、環境再生医

2020〜2021年度(令和2年度〜令和3年度)卒業生の進路実績

※円グラフの数字は人数を示しています ※円グラフは2021年度(令和3年度)のみの実績です

進路

【進学】岩手大学大学院、東北大学大学院、東京農工大学大学院

【公務員】国土交通省、農林水産省、東北農政局、北海道開発局、岩手労働局、仙台高等裁判所、東北管区警察局、岩手県、北海道、秋田県、宮城県、福島県、福島県公立学校、盛岡市、滝沢市、紫波町、札幌市、名取市

【民間企業】札幌市農業協同組合、岩手県土地改良事業団体連合会(水土里ネットいわて)、岩手江刺農業協同組合、みやぎ生活協同組合、(株)ジーニー、(株)TRUE DATA、紅屋商事(株)、ドコモ・システムズ(株)、東海澱粉(株)、キユーピー(株)、(株)アーク、住鉱資源開発(株)、伊藤ハムデイリー(株)、東日本旅客鉄道(株)、(株)大観、ウチダエスコ(株)、ナガノトマト、(株)やまびこ、(株)オプサス、(株)北日本朝日航洋、東北精密(株)、(株)ミキモト、(株)津田商店、(株)東京一番フーズ、有限会社カイカイキキ、花巻温泉(株)、昭産商事(株)、日東製網(株)、(株)丸水長野県水、東急リバブル(株)、GOSSO(株)、(株)リードコナン、大成建設(株)、北電興業(株)、(株)コクサク、東杜シーテック(株)、東北エンジニアリング(株)、(株)ヤマザワ薬品、(株)NATiON、森幸漁網(株)、日本ハム(株)、(株)日本政策金融公庫、(株)NIPPO、(株)内田洋行ITソリューションズ、山口園芸(株)、青葉化成(株)、(有)瑞穂農場、(社)若竹会

コース紹介

人口減少時代に入り、農村地域の持つ食料生産機能のみならず、地域社会の存続も危ぶまれています。本コースでは、農村地域の食料生産機能維持・発展に加え、社会的経済的な振興、固有の生態系・文化・景観の保存を支える人材の育成を行います。

カリキュラム
カリキュラム

※2023年度(令和5年度)入学生のカリキュラムです

科目紹介
水資源論 〈2年前期〉

河川水などの水資源の特性と、利用と制御にあたっての問題点を理解し、水資源の計画・設計、浄化方法を含めた水環境保全の方法を学習します。講義を中心に、一部については内容の理解を深めるために演習を行います。

卒業研究テーマ例 2020年度(令和2年度)~2021年度(令和3年度)の研究テーマです。
  • 蒸発過程にある黒ボク土中における硝化に土壌の酸化還元電位が与える影響
  • リンゴ栽培におけるUAVを用いた近接リモートセンシングの応用可能性の検討
  • 凹凸河床における流砂の挙動と付着藻類の剥離の関係
  • カキ殻を用いた土の固化処理方法に関する研究
  • 水田水管理省力化のための浮き弁付きサイホンの現地試験
  • 個人に着目した地域おこし協力隊の活動経緯と支援利用の実態分析-岩手県内の任期終了者を対象として-
農業を支える土・水について学び、これからの食料生産を考えます

授業では農業を支える土や水、農業水利施設の材料になるコンクリ―トに関する勉強を多くしています。幼いころから触れてきた土、水を化学的・物理的視点から学ぶと新しい発見がたくさんあります。また農村地域の景観についても学び、幅広い視点から地域に根差した食料生産について考えます。
ゼミでは先輩の発表を聞いて質問をしたり、自分で興味のある論文を調べ、まとめて発表したりして研究への理解を深めています。

臼田晶紀(うすだしょうき)さん
〈北海道函館中部高等学校出身〉

「農業生産」「未利用資源利用」「保存・流通」の各システムに加え、農業経営の管理・農業経済の分析方法、ICT技術を応用した農業情報システムと、農業の6次産業化に関する科学と技術を学び、農業への多様な社会的ニーズに対応できる人材の育成を行います。

カリキュラム
カリキュラム

※2023年度(令和5年度)入学生のカリキュラムです

科目紹介
農産食品プロセス工学 〈3年前期〉

農産物・農産食品を製品化し、その保存や流通に必要な農産物の加工・保存技術を学びます。この講義をベースに食料・農業・エネルギーなどの地域の諸問題を技術的観点から解決できる人材の育成を図ります。

卒業研究テーマ例 2020年度(令和2年度)~2021年度(令和3年度)の研究テーマです。
  • 塩水を用いたコマツナの湛水栽培ーHydraulic lift現象が培地内水分変化に与える影響
  • 常圧凍結乾燥したカットダイコンの復水性およびテクスチャーに関する研究
  • ニンジンのマイクロ波ブランチングにおけるパーオキシダーゼ活性変化の解析
  • 家畜ふん堆肥材料の空隙率と通気条件に関する研究
  • 内食の「成熟」に関する計量的考察
将来の環境問題を見据え
持続可能な食料体系の構築を目指します

食用昆虫は生産時の環境負荷が非常に少ない食品として注目を集めています。昆虫食品の社会普及が中々浸透しない原因の一つである見た目の忌避感は、発酵食品への高次加工により軽減させることができます。そこで私は、ライフサイクルアセスメント(LCA)手法を用いて昆虫発酵食品製造プロセスの環境負荷を解析し、環境負荷に影響を与える因子を解明することにより、持続可能な製造プロセスの構築を目指しています。

星野彩優花(ほしのあゆか)さん
〈栃木県立鹿沼高等学校出身〉

基礎的な水産知識に加え、コミュニケーション能力、グループワーク力を修得することで、沿岸地域の課題解決能力を育み、また、水産資源の最適管理・持続的利用を可能にする漁場環境論、水産業の6次産業化論などを学ぶことで、三陸復興に貢献できる人材を育成します。

漁業資源豊かな釜石キャンパスから
世界の水産業に貢献する

岩手大学は、岩手県釜石市に「三陸水産研究センター」を設置し、水産業の高度化による三陸地域の復興・活性化を目指して参りました。平成28年4月より本学初の水産系教育分野として水産システム学コースを設置することで、三陸水産研究センターが行ってきた水産研究の成果を教育に還元し、三陸水産業の復興を担う人材を育成します。
当コースの特長は、三陸の豊富な漁業資源に恵まれた環境での学習・研究が可能である点、また海洋資源、養殖、水産加工などの基礎的な知識に加え、水産流通、経済、政策等の社会科学的な水産業に関わる分野まで、水産に関する幅広い知識・経験を得ることができる点にあります。入試時点でコースが分かれているため、1年次から海洋実習等の実習が配置されており、早い段階から専門的な学習が可能です。
学生の皆さんは、入学〜3年生前期(予定)まで盛岡市上田キャンパスで学び、3年生後期に研究室配属となり、釜石キャンパスの教員の研究室に配属する場合には、釜石へ転居することとなります。そのため、2年生から3年生への進級判定を厳格に行い、学生が各所属研究室において卒業研究に集中して取り組める環境を整えます。

カリキュラム
カリキュラム

※2023年度(令和5年度)入学生のカリキュラムです

卒業要件単位 〈教養教育科目〉 実践知科目 1/技法知科目 12/学問知科目・実践知科目 18/選択科目 4 …計35単位
〈専門教育科目〉 必修科目 56/選択科目 35…計91単位   合計126単位

科目紹介
  • 海洋実習Ⅰ・Ⅱ 〈1年・3年〉

    船に乗って船内生活を実体験し、海洋調査や漁業体験を通じて海洋環境や漁業への理解を深めます。

  • 水産生物学実験 〈2年前期〉

    分類学や生理学、発生学、遺伝学といった複数の分野の視点から生物の特徴を把握し、水産生物の基本を理解します。

卒業研究テーマ例 2020年度(令和2年度)~2021年度(令和3年度)の研究テーマです。
  • ポートフォリオ漁業理論に基づいた漁業経営安定戦略の探求
  • 野田湾における沿岸滞留期のサケ稚魚の生態に関する研究
  • データマイニングを用いた岩手県産ホヤ・サクラマス・アカモクのレシピ開発
  • 希釈海水によるトラウトサーモンの海水馴致技術の開発
  • 岩手県釜石沿岸におけるマイクロプラスチックの動態に関する研究
  • 岩手県の漁業における東日本大震災からの復興に関する研究
養殖で三陸の水産業を活性化させたい!!

ひとえに水産といっても様々な分野があり、水産システム学コースでは、養殖、遺伝、商品開発、水産経済などの分野を学ぶことができます。その中で私は、三陸における主要魚種の資源減少を養殖で解決することで、水産業を活性化できないかと考え、養殖に関する研究室を選びました。この研究室では、養殖効率を上げる研究や、エサに柑橘類を混ぜて育てる養殖魚の研究などが行われています。このように多角的に水産を学ぶことができるのが水産システム学コースの強みです。

三谷守(みたにまもる)さん
〈福島県立橘高等学校出身〉