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研究室紹介

細胞生物学研究室(応用生物化学科)

本研究室では、様々な温度領域で生育する生物の生長の制御(細胞増殖の停止や再開)や組織形成・分化の制御の面から分子生物学的及び細胞生物学的手法を用いて解明します。イネやギネス記録をもつ多様性クローバーなどを主な研究材料として解析しています。

所属教員
斎藤 靖史    
キーワード
生命科学    生物化学    

研究内容

イネ胚乳形成初期の分子機構の解明

イネの胚乳発達は温度による影響を受けやすい。低温では胚乳発達初期の胚乳核増殖が遅れ、高温では、速度が向上するが、趣旨の品質が低下する。よって、寒冷による米生産料の現象、温暖化による米の品質低下などが問題となる。このような機構変動に対して安定した米の生産量、品質を維持するためにイネは移入発達のメカニズムの解明は重要である。 イネ胚乳核は受精直後から活発に増殖するが、細胞質分裂がおこらないためシンシチウム(多核体)が形成される。その後、細胞化が起こり、胚乳は単核の細胞の集合体となる。胚乳核の増殖速度は一定なので、シンシチウムを形成している時期の長さが胚乳、趣旨サイズを決定づけると考えられる。本研究では、細胞周期進行のブレーキの役割を果たすCKI(cyclin-dependent kinase inhibitor)の1つOrysa;KRP3がシンシチウムを形成している時期の胚乳で特異的に発現することを発見し、その成果を発表した(Mizutani et al. (2010) J. Exp. Bot. 61, 791-798.)。さらに、イネ胚乳特異的に発現する遺伝子の検索を行い、F-box遺伝子2種(ESOFB)、Subtilisin-like protease遺伝子2種が同定され、現在これらの遺伝子について解析を続けている。ESOFBの1種は、Orysa;KRP3の分解に関わることがわかりつつある。Subtilisin-like proteaseは植物において多数の遺伝子属を形成し、気孔発達、趣旨初が、メリステム維持、増殖因子のプロセッシング、ストレス応答等に関わる機能をもつものがわかってきたが、大多数の遺伝子機能は不明である。これらの知見を参考にし、イネSubtilisin-like protease遺伝子の機能と胚乳発達初期気孔の解明をめざしている。また、開花後の低温により、胚乳発達がシンシチウム形跡で停止し、開花後の高温は胚乳発達過程を促進することがわかり、細胞化過程前後の温度感受性について解析している。

 

シロツメクサ多葉性発生機構の解明

4葉のクローバー(シロツメクサ)は、希少性のみならず、4枚の各小葉が愛情、健康、富、名声を意味することから、幸せの象徴とされている。このため、4葉煎餅、4葉ストラップ、4葉お守りとして商品化されているばかりでなく、レストランや結婚式場でも使用され、4葉を出荷する農家も存在する。よって、多くの4葉を産生するシロツメクサの開発は、これらの産業、ひいては、人類の幸福にとって有益である。クローバーの多葉発生は、環境要因や遺伝的要因による可能性が示唆されているだけで、具体的な遺伝子、機構は不明である。我々は、シロツメクサの複葉形成に関わると思われるいくつかのシロツメクサ複葉関連遺伝子のクローニングに成功している。そこで、これらの遺伝子のノックダウン形質転換体を作出し、これらの遺伝子がシロツメクサの複葉形成にどのような効果をもたらすかを明らかにする研究を続けている。