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研究室紹介

砂防学研究室(森林科学科)

集中豪雨や台風さらには地震や火山噴火などにより引き起こされる土砂災害(土石流、地すべり、がけ崩れ)は、私たちの生活を脅かしています。こうした土砂災害から人命・財産を守り、安全な生活基盤を創出するために住民の方々と一体となって様々なアプローチから研究を行っています。

所属教員
井良沢 道也    
キーワード
地域創生    森林    水    環境    防災    

研究内容

 東北地方は2013年8月の秋田・岩手豪雨災害や2008年6月の岩手・宮城内陸地震をはじめ、数多くの豪雨や地震に見舞われ、その度に大きな被害を被っています。また、近年は集中豪雨の発生が頻発しており、尊い人命が失われています。自然災害には多くの種類がありますが、当方の研究室では土砂災害(主要な土砂災害として、土石流、地すべり、崩壊、天然ダムなどはあります)をとりあげ、どうしたら防げるのか、あるいは被害を少なくすることができるのか(減災)を住民と一緒に考えています。

 全国の土砂災害の危険個所は全国で約52万箇所で、その整備率は約20%程度です。近年は集中豪雨の増加や高齢化により土砂災害により亡くなられる方が非常に多くなっています。整備をするには(「ハード対策」)、多額の税金と長い時間がかかるので、当面は52万箇所の危険地に住んでいる住民に、大雨の際などには警戒・避難してもらう対策が取られています。「ソフト対策」です。これからは「ハード対策」と「ソフト対策」が一体となって土砂災害から尊い人命を守っていく必要があります。

 

  当研究室で取り組んでいる研究テーマは次の5つです。

1.東北の土砂災害の予知予測(ホームドクターを目指して)・・・・写真1

2.中山間地の土砂災害防止のための住民との協働・・・・写真2 ~東北地方の既往の土砂災害の掘り起こしと語り継ぎ~

3.土砂災害防止教育の実践的取り組み・・・写真3

4.里山砂防の実現に向けて ~中山間地域を活性化させるための施策の評価と実践~・・・写真4

5.多自然渓流づくりの創出に向けて・・・写真5  

 

 当研究室ではいくつかの災害事例からどのようにしたら土砂災害を防ぐことができるのかを現地調査、住民や行政からの聞き取り、アンケートなどから解明しています。また、小学校などを対象とした防災教育についても実践しています。

 これまでの研究成果として行政からの指示を受けることなく,住民が独自で安全にスムーズに自主的に避難できた事例が多くあることがわかりました。こうした地区、・近所同士のつながりが強く、日常的に茶飲み話など地域のつながり(コミュニテイ)がさかんであることが大きくかかわっていること、過去から災害が多く、そうした災害を全員で情報の共有をしていたことなどがわかりました。

 岩手県をはじめとする東北地方の中山間地は過疎化・高齢化がいちだんと進行し、地域防災力の低下が急速に進んでいます。いつ発生するかわからない自然災害に対してどう我々の命を守っていくのかを考えることは極めて重要です。今後も各地の災害を分析し、そこから学ぶことは何なのかを地域の住民の方々と一緒に考えていきたいと思います。  

写真1 2015.8.9 秋田県供養佛地区の土石流(6名の方が犠牲になりました)

写真2 住民全員が自主避難に成功した集落の住民への聞き取り調査の様子

写真3 一関市本寺小学校における土石流模型実験の様子、説明者は学生

写真4 砂防エコミュージアム(福井県アカタン砂防)による地域活性化の取り組み

写真5 葛巻町土谷川における河川ふれあい行事の様子

2016年3月1日 研究室全員での旅行会(東北で唯一の芝居小屋 秋田県小坂町「康楽館」にて)